寺島直希さん

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靴磨き職人を目指して路上で靴磨きをしている大学生、寺島さんです。
初めて寺島さんを知ったきっかけは、instagramで他の職人さんが寺島さんを紹介しているのを見たときだったかと思います。いつかお会いしてみたいなぁ~という思いが募り、昨年の夏に実現。とっても爽やかな靴磨き青年でした。

―取材当時の活動―

KENSUKE:今は学生なんですよね?

寺島さん:はい、あと一年半ぐらいありますね(2016年8月時点)

KENSUKE:現段階の活動についてお聞きしていきたいと思うんですけど、今はどういった感じのことをされているのでしょうか?

寺島さん:今は夏休みの期間なので、「the way things go(大阪にある靴磨きのショップ)」さんで、週の大半をお世話になって、あと中心としては路上での靴磨きを平日は京都の四条烏丸、土日は京阪の祇園四条のほ うで路上で靴磨きをしています。それ以外は時には出張でお世話になったり、お店のイベントで呼んでいただいてそこで活動したりしています。

KENSUKE:そうでしたか。現在のされている活動ではどういったサービスを展開されているんですか?

寺島さん:基本的には個人では路上で靴磨き。あとはお預かりしてというのも可能でして、今は靴をメインにお預かりしていまして、あとはお預かりする場合は革小物 や鞄なども預からせていただいて磨いたりしています。以前に面白かったのは大きい革製のカンガルーの人形を依頼されたことがありました(笑)。革製品の洗 いもさせてもらっています。

KENSUKE:それは凄い依頼ですね(笑)。磨き以外にも洗いもされているんですね。

寺島さん:はい。お店では洗いはもちろん、傷補修や革製品の染めかえ等もさせて頂いております。

KENSUKE:磨きについてですが、お客さんの要望に合った磨きを提案するような形なんでしょうか?

寺島さん:はい、言っていただければ、出来る範囲で要望にお応えしていきたいと思っています。靴の表面を光る、光らせないというのは個人の好き嫌いが出るところなので。あとは磨く前にどういったシーンで使われますか?と聞いたりして磨き始めたりします。ビスポークに関してお客様との対話をすることが良いものを作るうえで大切な役割を果たしますが、靴磨きに関しても一緒で、対話をしてお客様の意図をくみ取ることは大切だと感じています。

KENSUKE:どういった靴が難しかったりしますか?

寺島さん:やっぱり色が薄いものですかね。やっていてシミになる事は無いのですが、他のものに比べるとなりやすいという点で磨く時に気を遣って磨きます。

KENSUKE:そうなんですね。今はスタートされてどれくらい経つんでしょうか?

寺島さん:本格的に路上でし始めたのはまだ今年に入ってからで、その前は自宅でお預かりしたりとかお宅に出張に行かせてもらったりしていました。

―モチベーションを保つうえでー

KENSUKE:そうなんですね。路上で始められて、大変だったりすることはあったりしましたか?

寺島さん:始めたときが冬ということもあったんですけど、京都で靴磨きを路上でしている人は全然いなくて。知名度も全然ない中やっていても、信頼性もなく全然誰もとまってくれなかったり、馬鹿にされたりすることもありました。また靴クリームが気温に左右されて、冬はカチカチに固まったり夏は溶けとけになったりして全然馴染まなくて大変だったりということもありました。

KENSUKE:そうだったんですね。そんな中でも続けるうえでのモチベーションをどういった感じで保っていたのでしょうか?

寺島さん:そうですね、やはり路上でやる事で、靴磨きを広めたい、知ってもらいたいという思いがぶれなかったという事、そして磨かせていたただいた後のお客様の笑顔がやり続けるうえでのモチベーションになっています。

 

―喜びー

KENSUKE:最近、靴磨きをしていてうれしかったこととかはありましたか?

寺島さん:路上でやっていてお客様で「最近家の中を綺麗にするようになったわ~」と言われるお客様がいまして、そのお客様が靴を磨いてもらうようになったのがきっかけで、小さい気遣いをするようになって自分の心や経営しているお店の雰囲気も変わったりしたと言ってくださいまして。靴磨きがきっかけになって少しでも生活やその方の気持ちが変わったという経験を聞けたのはうれしかったですね。

KENSUKE:自分発信でその人の何かが変わったというのはうれしいですよね。

寺島さん:リピートしてくれる人がいるんですが、そういった方が先ほどのようなことを言ってくれることがありまして。それはうれしかったりしますね。

KENSUKE:定期的に来てくれる人もいらっしゃるんですね。

寺島さん:はい、 最近は少しずつですが増えてきました。

―靴磨きのきっかけー

KENSUKE:実際に靴磨きを始めるきっかけとなったことはあったんですか?

寺島さん:僕は小学生の時に野球を始めて、その時に両親に道具を買ってもらって。野球の道具は一式そろえるとかなり高額になるんですが、その金額は小学生の僕に とってはものすごい大金と自分でもわかっていたので、絶対大切に使い続けようと思いました。そこから一つのものを大切に手入れをして使っていこうと思いま して。それを習慣づけてやっていまして。大学に入って野球はやめたんですけど、手入れの習慣は自分の中に身についていましたのでそこからずっと靴磨きを自己満足でやるようになりました。靴磨きを始めて、磨いた次の日に玄関で綺麗になった靴を見ると、「今日も頑張ろう」という感じが毎回していたので、それをいろんな方に味わってもらえたらという思いが強くなりました。
関西はまだ靴磨きをされている方は全然いないので、僕が靴磨きを発信できたらと思い始めました。

KENSUKE:そうだったんですね。いろいろ手入れをするものがある中でなぜ靴にたどり着いたんですか?

寺島さん:そうですね。野球をやめてからファッションに関することも好きになったんですけど、ファッションにおいて僕は足元が土台にあると思っていますのでそこ をメンテナンスしたいと思うようになりました。また、革製品はエイジングが楽しめるので、メンテナンスしていて使い続けていこうと思うようになりました。

KENSUKE:磨きの技術に関しては独学なんですか?

寺島さん:当初は独学でやっていまして。今はお世話になっている靴磨きのお店で技術を学んでいます。

KENSUKE:始めるにあたって影響を受けた人はいますか?

寺島さん:中学高校のときにブリフトアッシュの長谷川さん(靴磨きで有名な方)がテレビに出られていまして。その時は靴磨きをしようと思っていなかったので凄い人がいるんだなぁ~と単純に思っていました。実際大学に入って本格的に靴磨きを始めたときに、大阪でお世話になっている 「the way things go」のオーナーさんに影響を受けました。それは靴磨きだけではなく人間としても尊敬しているので。

―今後―

KENSUKE:では今後将来的に展開していきたいなぁ~と思っていることはあるんですか?

寺島さん:もちろん今は学生なので学業をしっかり終わらせて。今は 「the way things go」にお世話になっていまして。オーナーはとても尊敬しているので、磨き以外の面も含めていろいろ勉強していきたいなぁ~という気持ちが強いです。磨きの面もそうなのですが、まだまだ学ぶことが多いので目の前のことを一つずつしっかりやり遂げていきたいと思っています。その中で、今後の目標を据えていきたいと思っています。

KENSUKE:ありがとうございました!

 

寺島直希さん
―現在靴磨きをしている場所―
shop:the way things go
路上:東急ハンズ京都店前、四条鳥丸交差点
Instagram:terashima_naoki
Twitter:@naoki0671